台湾デジタルアーカイブ発展プロジェクト
台湾デジタルアーカイブ発展プロジェクト プロジェクトのあらまし
プロジェクトの発端
行政院国家科学委員会は、中華民国87年(1998年)より「デジタルミュージアムプロジェクト」「ナショナルデジタルアーカイブプロジェクト」「インターナショナルデジタルライブラリーコーポレーションプロジェクト」の三プロジェクトを推進し、民国91年(2002年)「ナショナルデジタルアーカイブサイエンステクノロジープロジェクト」としてスタートした。このプロジェクトは、国立故宮博物院、国家図書館、国立歴史博物館、国史館、国史館台湾文献館、国立自然科学博物館、国立台湾大学、中央研究院等の関係機関と協力して、各機関の貴重な収蔵品のデジタル化を行い、学術専門的性の高さをデジタルアーカイブの品質によって保証し、国家レベルのデジタルアーカイブを立ち上げ、文化遺産の保存と公共インフォメーションシステムを作り上げることを目標としています。
さらに、応募によるプロジェクト実行の協力も得て、各機関と応募による二つのプロジェクトの成果を合わせることにより、一般社会にも貢献していきます。各プロジェクトの機関は、データベースとウェブサイトを設置・管理しており、100以上の豊富なデジタルアーカイブのウェブサイトとデータを、無料で検索・閲覧できるよう公開しています。
民国97年(2008年)からは、「ナショナルデジタルアーカイブプロジェクト」と「ナショナルサイエンスアンドテクノロジープロジェクトフォーイーラーニング」が合併し「台湾イーラーニングアンドデジタルアーカイブプロジェクト」となりました。そして全体として「ナショナルデジタルアーカイブプロジェクト」のデジタルアーカイブのコンテンツが、それぞれ関連する分野の専門家や学者の協力で設置され、媒体本来の形や考えだけでなく、メタデータ共通の規格、デザイン、普及等、全てにおいて非常に高い学術性と教育性を持ち合わせています。
また、近年政府が掲げる「台湾を深く研究し、全世界へアピールする」という原則のもと、科学技術の資源、学術レベルの向上、産業技術の強化、新機軸の価値向上の整合に力を注ぎ、国家全体の競争力の高さを上げていきます。その中でも特に「デジタルコンテンツ産業」の量と質の積極的な普及と向上を行い、台湾がアジア太平洋地区でのデジタルコンテンツのデザインや開発、制作の中心となって、周辺の誘導性知識型産業発展の良き模範となるようにしていきます。デジタルホーム、デジタル学習のような概念は、ここ数年の間に急速な発展を遂げ、テレビもデジタル放送の時代となりました。しかしどのようなデジタルテレビやデジタル学習、その他のデジタル製品であっても、その中核の一つを担う良質なデジタルコンテンツが必要であり、デジタルアーカイブがこの欠点を補っています。また、デジタルアーカイブとデジタル学習が密接な協力関係にあることによって、更に大きな効果と有益を発揮することができます。特に中華文化の発展は、今やインターネットの世界で最大の言語となり、アジアやアメリカ、ヨーロッパ等の広い地域で中国語学習のブーム等にその結果を見ることができます。このことは中華文化のコンテンツを提供する立場として、大きな発展を遂げていく絶好のチャンスだと思います。台湾には在来の原住民の伝統文化や、多くの伝統的な中華文化が残されており、日本や欧米文化の影響も受けながら、この数十年の間に独特の多文化社会が形成され、豊富で多元的な生活形態を持ち、戒厳令の解除後、新たな文化が生み出されています。デジタルアーカイブのコンテンツを開発、整理、深めることができれば、台湾の文化や社会、自然環境の多様性が具体的にあらわされ、国民の研究ツールやデジタル学習、デジタル産業上で新しいものを創り出すきっかけが大幅に向上します。また、台湾が中華文化圏をリードしていく立場としても強固となりますし、中国語の正体である繁体字を確保していくことによって、グローバル化の波にも絶対的な地位を維持することができます。
目標
当プロジェクトは、「ナショナルデジタルアーカイブアンドイーラーニングサイエンステクノロジープロジェクト」の八大主軸の一つとして、「台湾の文化と社会、自然環境の多様性をデジタルコンテンツを設置し表現する」ことを主な目標としています。多くのプロジェクトから産出されるそれぞれ貴重なデジタル化されたデータを基礎として、その他の主軸プロジェクトと共同で教育や商業、学術分野の応用を加え、国際交流の協力も合わせて進めていきたいと思います。主な任務としては、使用者の方が参加しやすいラインの提供、デジタルアーカイブ参加対象の拡大、デジタル標準の普及と経験の享受、デジタルアーカイブ建設のコストダウン、付加価値を付け機構プロジェクトの枠を越えた協力を推進することです。「台湾の多様性を保存記録する」という大きな目標のもと、広く公私の各機関や各部門、応募プロジェクトのデジタルコンテンツには、台湾の自然、考古、文字言語、地理、民族文化、歴史、経済と民主プロセス、芸術と美学、民間生活等といった幅広い分野が含まれています。各種のデジタル化された物件やデジタル作業のプロセス、技術以外の部分は国際標準に合わせ、台湾意識の要求に配慮して、国内外の関連分野の模範となる以外に、今後は自然や人文、文化や科学技術の分野を越えた国内のデジタルリソースシステムの整合、設置を進めて、各知識分野のデジタルアーカイブコンテンツの素材を提供し、無料ダウンロードや非営利での使用を可能にして、国民全体が台湾意識を認めるよう促進し、国際的見識を高られるようにして行きたいと思っています。
組織と管掌
本プロジェクトは業務の性質により、メインプロジェクトと三つのサブプロジェクトによって構成されています:
1. 台湾デジタルアーカイブ発展プロジェクト
2.サブプロジェクト一 デジタルコンテンツの設置・整合プロジェクト
3.サブプロジェクト二 デジタルコンテンツ応募プロジェクト
4.サブプロジェクト三 機関の設置・研究発展デジタルコンテンツサブプロジェクト
調和、コミュニケーション、サービス
デジタルアーカイブコンテンツの開発作業は煩雑で雑然としているため、十分な整合と調和、コミュニケーションによって潤滑に各項目の作業を進めることが必要です。台湾デジタルアーカイブ発展プロジェクトの主な作業は、プロジェクト実行の方針と戦略を立て、サブプロジェクトのリソースを統合し、相互の提携と運用の協力をすることです。
主な業務項目:
1.デジタルコンテンツ発展委員会の召集とテーマ別グループ責任者の連絡会
2.全体的な計画管理とサブプロジェクトの執行と業務への協力
3.各サブプロジェクトの進行とその他の部門及び部門外事項への協力
4.プロジェクト成果の出版業務と展示会の開催
5.内部情報管理プラットホームとプロジェクトウェブサイトの設置と維持保護
6. サイバーランドメールマガジン・イーペーパーの発行
7.デジタルアーカイブコンテンツに関連するネットリソースの調査
サービス
1.デジタルアーカイブのプロセスとテクニカルリソース
台湾デジタルアーカイブ発展プロジェクトは、各界へデジタル化の作業プロセスと電子ファイルによる関連 技術の提供を行っており、無料でダウンロードすることができます。
2.デジタルアーカイブ作業プロセス講座の普及
不定期に、各種のデジタルアーカイブ作業プロセスに関する講座を開き普及させ、スタッフが自ら指導を行います。
3.デジタルアーカイブの各情報とリソースの検索
デジタルアーカイブの作業工程や、コンテンツ開発に関して何か問題がある場合はお気軽にご連絡ください。プロジェクトチームが問題解決法についてアドバイスいたします。
お問い合わせ
台北市南港区11529研究院路2段130号
中央研究院歴史言語研究所文物館403室
Address: R403, Museum of Institute of History and Philology, Academia
Sinica
130, Sec. 2, Academia Rd., Nangang District, Taipei City 115, Taiwan
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